検索エンジン最適化(けんさくエンジンさいてきか、英:サーチエンジンオプティマイゼーション、SEO)とは、ある特定の検索エンジンを対象として検索結果でより上位に現れるようにウェブページを書き換えること。また、その技術。
サーチエンジン最適化とも言われる。英語の "Search Engine Optimization" の頭文字を取ってSEO(エス・イー・オー/セオ)とも言われる。
<<最適化の手法>>
検索エンジン最適化には、様々な手法が利用される。適切なキーワードをタイトルやページ先頭に持ってくるというのが基本的な手法であるが、業者によっては、検索エンジンスパムと呼ばれる手法が利用されることもある。ただし、検索エンジンスパムを利用したことが発覚すると、検索エンジンのインデックスから削除されるなどのペナルティが課せられる。特定のドメイン・IPアドレスを検索対象から除外するペナルティもあり、ドメイン・IPアドレスの再取得といった多大なコストがかかってしまうことがある。
2008年当初に、Googleではウェブページの順位決定のアルゴリズムにキーワードとリンクの意味づけとは無関係な時間的に新しい記事を優先するというルールを採用したのではないかという観測があり[1][2]、この観測が正しいならば最適化手法の見直しが必要になるであろうとともに、広く重要性が認められる情報が検索結果上位に表示されなくなるという恐れもある。
<目的キーワードの分析>
検索エンジン最適化の出発点は、対象としたいウェブ利用者がどういったキーワードで必要とする情報を探しているかを理解することである。例えば、製品やサービスを比較しながら探す場合、検索ボックスには製品の固有名詞ではなく一般名称が、特定製品の機能名ではなく一般的な機能名が打ち込まれる傾向にある。この語句の集合は目的キーワード群または目的語句と呼ばれる。目的キーワードを設定することで、ページデザインなど他の最適化項目に進むことができる。
<キーワードに沿ったページの構成>
ある検索キーワードによる検索結果で上位にくるには、ページは検索キーワードに合致もしくは関連するキーワード群を含んでいなければならない。
あるページが、あるキーワードにどの程度関連しているかは、検索エンジン・スパイダーのアルゴリズムに基づいて決定される。そのアルゴリズムはウェブページの順位を決定する公式を計算する。検索エンジンは、ウェブサイトが閲覧されるときに閲覧者が読もうとするテキストをHTMLの文書構造などに基づいて整理し、そのページは何を記しているページで、あるキーワードに対する関連性がどの程度かを判断する。
<リンクの作成>
多くの検索エンジンでは、ページの価値を判断する基準に、そのページがどれだけ他のページからリンクされているかという観点を採用している。したがって、ウェブ上の他の関係あるサイトに自分のコンテンツについて通知し、リンクを求めたり、自己が運営する既存のサイトから適切なリンクをはったりすることが対策として行われる。
また、スパイダーはコンテンツのハイパーリンクを辿って巡回を行うので、検索エンジンに登録してもらいたい場合、そのページへのリンクを作成しておくことが必要になる。「サイトマップ」を作成することはその手法の一つで、推奨されていることでもある。サイトマップは、トップページやサイト上のすべてのページからリンクされているのが好ましい。このようなページがあると、ひとたびスパイダーがサイトを見つけた時に、そのサイト全体が索引化されることが保障される。
<HTMLによる最適化>
検索エンジンは、HTMLのtitle、meta、strong、hnの各要素などを重視すると考えられているため、重要なキーワードをこのタグで囲って、重要であることを示すこともされる。
なお、この手法は、過度に行うと検索エンジンスパムとみなされるため、注意が必要である。
<<不適切な最適化>>
<関係のないキーワード>
サイトと無関係なキーワードを大量に埋め込む。sexなどよく使用される言葉を背景色と同色で記述するなどの方法を使用する。隠し文字、といわれる。
<関係の乏しい地名などの羅列>
地名をキーワードにして検索する者が多い(例「千代田区 ホテル」で検索)ことを利用して、サイト内容とは直接関係のない大量の地名(市名や区名などを)を埋め込む。
<不適切なリンク>
内容の関連性のないページにリンクを設けたり、リンクのみのページを作成したりする。極端に小さな画像に隠しリンクを作成することもある。
「リンク・スパム」 ? Google のような検索エンジンは、適切に得られたのではない何千ものリンクを見て、あるページの関連度(ランキング)を高いと判断してしまう場合がある。 Google のリンクに対する敏感さは、他のサイトにリンクを張るウェブマスターにとって疑わしいものになっている。彼らは所望のキーワードを内向きリンクのハイパーリンクされたテキストにおいている。「Google 爆撃」 (en:Googlebombing) と呼ばれるこの行為は、悪ふざけでもあり得るが、商業上の利益のため順位に影響を与える意図的な試みでもありうる。
<検索エンジンに最適化されたページの作成>
目的とするページへの誘導のみを目的としたページを作成し、検索エンジン用に文書構造などを最適化する。入り口になるページはドアページと呼ばれる。ドアページは閲覧者にとっては意味不明であることが多く、metaタグによるリダイレクトが行われていることも多い。
「クローキング」 (en:Cloaking) ? 人間に見えるページと異なるページを検索エンジン・スパイダーに提供するいずれかの方法 ? は、SEO手法のうち最も論争の種となるものである。クローキングは特定のウェブサイトのコンテンツを検索エンジンを誤解させる不当な試みでありうる。一方で、検索エンジンが処理・解読できないが人間の閲覧者に有用なコンテンツを提供するのに用いることができる。クローキングはウェブサイトのアクセシビリティを視覚障害者やその他の障害者に提供することにも用いられる。あるクローキング行為が倫理的か否かを判定するよい基準のひとつは、その行為がアクセシビリティを高めているかどうかである。
<アフィリエイトで大量リンク獲得>
一部の業者で見られる手法だが、複数の大手アフィリエイトASPに広告主として加入し、一見高額の報酬を提示して一気に大量のリンクを集める。
一部の悪質と見られる広告主は、広告搭載サイトへの報酬支払い承認率は数%と、通常では考えられない不自然な低さであることから、検索エンジン上位表示と報酬支払い踏み倒しと二重に不当な利益を得ていて、検索エンジン表示の公平さを歪めている。アフィリエイト業界の不透明さが不適切な最適化の一因になっている。
<無料アクセスカウンタによる大量リンク獲得>
これも一部の業者による手法で、無料のアクセスカウンタサービスを提供し、その対価としてユーザーに隠しリンクを記述させる。このカウンタ設置には、 HTMLで直接記載させるタグをASP側が用意しているのだが、規約で一切のタグの改変を禁じている。設置者は、HTMLについてほとんど理解しておらず、そのまま貼付してしまうことを利用した結果、大量リンクに加担している。
<リンクの売買(有料リンク)>
もっぱら検索エンジンでの結果を向上させることを目的として、他サイトからのリンクを購入し、あるいは自サイトからのリンクを販売等すること。特に、Googleでは、そうした不当な有料リンクの報告を募っている。
<不適切な最適化という名目でのライバル検索エンジンの排除行為>
Google又はヤフーなどの検索エンジンは、無名な検索エンジンへの登録行為や有料テキストリンクの売買を検索スパム行為であると認定しているが、これは検索エンジンのライバル業者が生まれないようにするための大義名分に過ぎないという見方もある。ヤフーなどのカテゴリは有料であるが、一般サイトの検索エンジンのカテゴリは無料の価値しかなくスパム扱いされる。これは第三者的立場から判断するならば、公平な判断ではなく、新たな検索エンジンの誕生を阻害し、既存の検索エンジンのみを価値あるものとする歪んだ倫理観である。Google、ヤフーなどの検索エンジンは株式会社として上場し、実際には広告収入で莫大な収益を得ており、一企業としてとらえるならば、一般検索エンジンやテキストリンクは、いわばライバルの広告媒体に当たる。無名検索エンジンや無名サイトのテキストリンク広告をスパム扱いするということは、インターネット上のテキストリンク資源の独占行為に当たる可能性もあり、何を検索スパム行為とするかについては、十分に議論したうえで検討しなくてはならない。
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